Natural Quest 33日目 (長野(戸隠)の農家民泊 農業体験記 [1日目])
↓からの続き↓
この記事では、農家民泊での体験記をお話しています。
長野県戸隠にある農家民泊『ここのえ さといの京』での農業体験を通して感じたことについての記録です。
長野(戸隠)の農家民泊 農業体験記 [2日目]
農家民泊の農業体験
7:30
朝食をいただき
(ハーブ入りの焼きたてパンケーキにメープルシロップをかけ、ビーツの真っ赤なポタージュスープと共に♡)
8:30
メインイベント
農業体験のスタートです。
2020年現在
レストランと民泊の営業が忙しくなったため、畑の規模はやや縮小して、お宅の周りの敷地内と、ちょっと奥にあるハウス栽培のみにしているとのことでした。
(元々はもっと広大にやっていらっしゃったんだとか)
まずは、栽培されているエディブルフラワーや花豆、きのこやハーブ類、野菜などを全種ご紹介いただきました。
その数50種以上!
全てが『たくさん』の量ではないものの
ご自身達が生活する分
そして、レストランや宿泊で来られるお客さんに提供して喜んでもらうに不足しない程の丁度いい、うまい具合の量が
手をかけ
目の届く範囲で作られていました。
そして、ご紹介いただく畑の中には色鮮やかなエディブルフラワーの蜜をせっせと巣に運ぶミツバチの姿がありました。
ここのえサンは養蜂もされていて
できあがったハチミツもお料理に使ってらっしゃいます。
暮らすことに不自由のないものを
自分で自給自足する
そのサイクルがうまく循環しています
目指したい理想の形が目の前に広がり、それはそれは素晴らしい光景でした。
私たち夫婦がやらせていただいた農業体験の内容は
エディブルフラワーの種の採取と種まき、トマトのわき芽かき、雑草取り、バタフライピーの苗木植えなどです。
中でも雑草取りは
その根を断ち切りながら余分な草を刈るので、最も見たかった土を間近で体感できるものでした。
無農薬、化学肥料に頼らず作物が元気に育つ土は
ふっかふかで
植物が根っこを伸ばしやすそうで
土の香りが強く
ちょっと雑草を取ろうと根っこから掘り起こしてみたら
大量の生き物がワラワラと出てきます。
見たことない虫とか
巨大ミミズとか
た~っくさん!
私、実のところ
虫が大っ嫌い
ミミズなんて気持ち悪くてもってのほか!
“Σ⊂(☉ω☉∩ ) 無理無理
って思う派ですけど
この畑で元気に生きている生物全てが、美味しい作物を育てることに貢献しているということを目の当たりにしまして
触るには勇気がちょっといるんですけど
この土の虫達には可愛さを感じる程へっちゃらでした。
(いて当然という場所にいる虫は案外平気になります)
目に見える虫やミミズたちもそうですが、目に見えないミクロの世界で土の中には数億とも数千億ともいわれる微生物たちもいます。
ご主人の水谷さんは大学院で微生物の研究もされているほど、その土の中での微生物の働きも視野に入れて土づくりをされています。
(目に見える作物は土の恩恵を受ける産物であって、土を一番重視していらっしゃる様子です)
そんな水谷さんの無農薬、化学肥料無し農法のやり方は
一言で言うと
シンプル
でした。
農薬や肥料なしでどうやって育ててるのか?
何か特別な方法があるんじゃないか?
って教えてもらおうと思ったんですが
手をかけすぎないことが重要みたいで
人が野菜を管理しようとするから、農薬も肥料も必要になるのです。
スーパーに並ぶ大きさの揃った綺麗な野菜は
苗から管理されて育ち
出荷の時期を管理され
出荷の際の大きさや形を管理され
ここの畑ではコレを育てると管理され
雑草はキレイに除草され
すごく整理されている印象ですが
水谷さんの畑は
雑多という印象です。
どこに何を植えているのか初見ではわかりません。
あっちにもこっちにもトマト
こんなところによく見たらバジル
ひょんなところからキャベツ
雑草に埋もれて水菜
などなど
キレイに整理されていないけど
見てると楽しい宝箱みたいです。
素人考えだと
ちゃんと種類ごとで区画分けて植えるもんかと思ってましたが、同種でも別の場所で生やすことで、そこ(の土)で自然と育った個体が強い個体になるんだそうで、バックアップ的な要素も含め、一箇所だけに固定せずあちらこちらで育ってるんだそうですよ。
( ゚Д゚)ナルホド~
私が雑草を刈っていたところ、その中から小さな赤紫蘇が出ていて
「それ(赤紫蘇)は残しましょう」
と、ひとつだけひょんなところから芽吹いた個体でも、食材になる作物は刈り取りや植え替えはしないで自由に生やすってな具合です。
刈り取った雑草は、その辺にポイポイと巻き散らすくらいの勢いで
「土に返るので良いんです」
ってw
そういえばと
農業体験を始める前に言われていたことを思い出しました。
「今日やるのは、かなりガサツなやり方です」
確かに結構ワイルドな感じでしたが
「そっちの方が自然だなぁ」と聞けば聞くほど思わせられる、作物が元気に育つやり方を丁寧に教えて頂きました。
必要以上に管理しようとせず
自然の摂理に逆らうことなく
人はちょっとだけ手助けする程度が、本来の姿の生きた作物ができるんですね。
水谷さんの農作業はご本人いわく「ガサツ」とのことでしたが
作業の最後に
「使った道具を綺麗に洗うことが大事です」
とおしゃっていて
土を触る外仕事は汚れるとか、不衛生と思われがちなところに気を配り
さらに言うと
道具に感謝し大切に扱うのですから、戸隠の山の麓で神様に愛されないわけないなという人柄の良さがにじみ出過ぎていまして
この農業体験を通して、ここに来て本当に良かったと改めて感じたのでした。
ここのえ 夕食(2日目)
18:30
畑の土を実際に見て触った体験の後なので
「あの畑で取れた作物だ」と思いを馳せる食事の時間となりました。
ウエルカムドリンク
甘夏みかんの酵素シロップ
畑のスープ
カボチャと白玉団子
前菜
- フムス&新じゃがチップス
- 温野菜 自家製お味噌のソース
- インゲンの寒天寄せ
豆腐ハンバーグ ベジデミグラスソース
畑のパスタ
しめじとトマトソース
デザート
桃のゼリー
食後のドリンク
コーヒーまたはローズティー
昨日いただいた衝撃の美しさと未体験の美味しさを上回る食事の時間となりました。
実際に土を触って
自分が食べる作物を育てることを知り
育った作物を大切に調理したり、保存食にして長く食べられる状態にする知恵をつけること
味わっていただくこと
残さずいただくこと
「いただきます」「ごちそうさま」の気持ちが当然のごとく生まれる
食育ってこういうことだよねと実感しました
食事を適当に済ませ、お腹が膨れればそれでいいと思っていた自分を恥じます。
( ,,-`д´-)ノ” まったく・・・
バランスよく食べるだけでもなく
美容に良いとか、ダイエットに良いに固執することもなく
豊かな気持ちで食事することを目指すなら
ここのえ流の食育が
この世で一番最強です。
次の
Natural Quest35日目は、農家民泊体験記[3日目]に続きます。
コメント