Natural Quest 29日目 (初心者火起こし体験記 まずはやってみることから始めよう)
↓からの続き↓
この記事では、初心者が火起こしをする前に知っておくべき火起こしの為の基礎知識をお伝えしています。
初心者の失敗から学ぶ、火起こし初心者の為の知識です。
ブッシュクラフト的自然から頂戴した枝で火起こしができる様になる手順、必要なグッズ、よくわからない用語の解説も含め網羅してみました。
火起こしのやり方って?
火起こし・・
それはアウトドアのシーンにおけるメインイベントと言っても過言ではない
というか
派手なので、いち早くこれが出来るようになりたいと初心者の私としては思ってしまっていた技術です。
本や動画で学んだつもりで火起こしに挑み
つ・・着かない
( ゚Д゚)アレ?
き・・消えちゃう
( ゚Д゚)マタ?
を繰り返し、ようやく理解できたことがあります。
火を起こすには、火を起こすために大切な条件が3つあり、条件がひとつでも欠けていたら炎として育たず容赦なく消えてしまう。
火って、あっという間に燃え広がるイメージがあったのですが、そう簡単ではないということがわかりました。
経験からわかった火起こしの為の絶対条件3つに加え
- アウトドアにおける焚き火の種類
- 火起こしの為の事前準備
- ブッシュクラフト的着火方法
- 火起こしの手順は?
- 教えて!専門用語
などなど・・
初心者が火起こしをするために必要な予備知識を網羅してお伝えしていきます。
私もつい先日までは完全なる初心者でしたが、初めての火起こし体験での失敗のあと本気出して学んだんでw
初心者がどこで躓きやすいのか、私の失敗も交えてお伝えします。
( `・∀・´)σ それではスタート!
火起こしのやり方 初心者に必要な知識
火起こしするために必要な絶対条件とは
普段、家の中ではガスコンロのスイッチをひねるか、押すかすれば瞬時に火が着きますから「火が着くことに条件が必要」なんて考えたこともありませんでした。
そもそも火が着く為には何が必要なのか?
それさえ分かっていれば、状況が違っても対応、応用ができる様になります。
さて、火が着く為に必要な3つの条件とはなんなのでしょうか?
です(この3つの条件は「ファイヤートライアングル」とも言われる様です。)
聞くと、「なぁんだそんなこと?当たり前だ~」と思いますが、この3つの絶対条件が揃って歯車が噛み合う様に機能しなければ、安定した焚き火にはなりません。
私の失敗談
初めて火起こし体験をしたとき、ソロストーブを利用しての火起こしでした。
ソロストーブは構造上、勝手に酸素を取り込むことが出来ます(条件1つ目クリア)
燃料(燃やす素材)もちゃんと乾かした小指程度の太さの枝を用意できていました(条件2つ目クリア)
ダメだったのは、熱が少なすぎたこと(条件3つ目アウト)
初心者のくせに一丁前に使ってみたかったメタルマッチで麻ひもを燃やし
(フワフワにほどいた麻ひも↓)
そこから枝に火が移るもんでしょ?と思っていたのに、麻ひもだけがすぐ燃え尽きてしまうため熱エネルギーが足りず、枝にまで火が移ることはありませんでした。
(この勘違いは、初心者あるあるです)
私の失敗からの対策
火が着く為の必須条件を知っていると改善点が見えてきます。
↑上記の失敗の場合
火が着く条件2つ目の『燃料(燃やす素材)』は、麻ひもの様な少量の熱でも引火してくれるとっても燃えやすい素材が必要なんだな。
(。≧ω≦)ノと考えてみたり
また
火が着く条件3つ目を、麻ひもより熱量が大きい着火剤(着火材)に変える必要があるんだな。
(`・з・)楽に着火できるアイテムは?
歯車がうまく噛み合う様に調整しつつ
実行に移すとすると?
例えば
少量の熱(麻ひも)でも引火する材料を用意するなら、白樺の皮など。
燃えやすい素材に麻ひもの熱を移し、様子を伺いながら空気を送り込み徐々に火(熱)を大きくすると次第に太めの枝に燃え移ります。
(小さいな熱の麻ひも→中間の白樺の皮→小枝→中枝→太い枝と火が移っていきます。小さなところから急に大きなものへは燃え移らないということですね)
または
熱量が少ない麻ひも自体を見直して、もっと熱エネルギーが高い着火アイテムに切り替えるというのも手です。
ワセリンを含ませたコットン、リップクリームなど、熱エネルギーがとても高く持続するものを利用すれば、ファッと燃えて終わってしまう麻ひもよりも大きな熱量が加わるので、焚き火がめちゃくちゃ楽になります。
(3~4分燃え続けるワセリンコットン↓)
BBQなどで急いで着火させなければならないシーンなどで、化学的な着火剤がよく用いられますが、効率よく高い熱量を燃料となる素材に与えることができる便利グッズなんですね。
よくできてますね
(*‘∀‘)
火起こしに必要なこの絶対条件3つが分かっていれば、何がいけないのかの判断が出来るようになるので
もし途中で火が消えてしまう場合、色々工夫を凝らして試すことができるようになります。
火が着く(焚き火が安定する)為に必要な条件とは
必ず覚えておく必要がある大事な条件です。
アウトドアフィールドにおける焚き火の種類
次に、アウトドアフィールドで焚き火を行う際どんな種類があるのか?を見ていきましょう。
直火での焚き火
地面に直接焚き火を起こすスタイル
サバイバル感やワイルドさがカッコいい!
ブッシュクラフターたるもの手荷物を少なくしたくて、直火での焚き火を目指す方も多いのではないでしょうか。
火を効率よく持続させるため、※火床と呼ばれる焚き火を行う場所も自分で作ります。
地面を掘る、土で壁を作る、石を並べるなどして焚き火を行う場所のこと
【厳重注意】
直火での焚き火には注意が必要
自然界において、直火での焚き火はどこでもやっていいというわけではありません。
直火での焚き火は、地面に直接熱を与えることになるため、人の目の届かない土の中にある木の根を熱し、発火の可能性、山火事の可能性、木が腐り倒木してしまう危険性などが伴います。
多くのキャンプ場でも直火NGな場所が多いです。
直火での焚き火を行いたい場合は、必ずやっても大丈夫な場所を確保することです。
(直火OKなキャンプ場もあります)
焚き火台での焚き火
焚き火台とは、その名の通り焚き火を行う為の台です。
炎の観賞用やバーベキューコンロにもなるものがあります。
安全に焚き火を行うための道具で、直火が禁止されている場所でもこれがあれば焚き火を行うことができます。
ストーブでの焚き火
ウッドストーブ、ネイチャーストーブなどと呼ばれます。
自然のフィールドに落ちている枯れ葉、枯れ枝などを利用して火を起こす道具です。
(私も初めての火起こし体験は、ストーブを利用しました。)
小型で持ち運びがしやすく(折りたためるものもある)効率の良い炎が作れる為、焚き火で燃え上がる炎を楽しんだり、五徳(火の上に鍋などを置く為の器具)が付いていてクッカーやシェラカップなどを安定して置けるものもあります。
コンパクトなので、ソロでアウトドアをする方に愛用者が多い様子です。
やりたい焚き火のスタイルはどれですか?
場所や用途によって使い分けます。
火起こしの事前準備
ブッシュクラフト的
火起こしの事前準備を確認しましょう。
火起こしは段取りが何より大切です。
流れをイメージして、効率よく火起こしできるようになりましょう!
(色々なやり方がありますが、先ずは基本のスタイルです)
1:燃料の調達
良く乾いた枯れ枝(太さは細いものから太いものまで)松ぼっくり、どんぐり、杉の枯れ葉など、燃やす素材を調達してきます。
薪がある場合は薪でもOK!
2:焚き火を行う場所の決定
直火で行うのであれば火床を作り、焚き火台を使うのであれば焚き火台を組み立て設置、ストーブを使うのであればストーブの組み立てセッティングを行います。
3:燃料の整頓
枯れ枝を燃えやすい大きさ順(細い枝から徐々に太い枝)に並べます。
火はいきなり大きくはなりません。
枯れ枝の太さによって燃える為に必要な熱量が違う為、省エネで燃える順に並べておきましょう。
(細いものから順番に炎にくべるイメージです)
4:※焚き付けの準備
枝に本格的に炎を移すお手伝いをする役割、火が着きやすい素材
焚き付けに向いているのは
- 枯れた葉っぱ
- 杉の枯れ葉
- 松ぼっくり
などです。
5:※火口の準備
※火口、※ティンダーなどと呼ばれます。
メタルマッチや火打石などで出した火花を移し取るアイテムのこと
摩擦熱や火花を炎に変えるための一番最初のエサの様なもの
ほぼ同意というか、個人的には一緒の物と考えても良いかな?というイメージです。
火口は火花を炎と変化させる、爆発的な瞬間のエネルギーがあります。
(が、すぐ燃え尽きます。)
代表的な火口
- 麻ひも
- ※チャ―クロス
など
炭化させた布のこと。赤く小さな火であるが、麻ひもよりもジワジワと長く燃える
火口は『乾いていてフワフワした繊維状のもの』と思っておくと、自然の中でもそんな形状のものは多く見つかります。
(フィールドでこれ燃えるかな?と考えて試すのも自然と触れ合う楽しみとなります。)
どんな手段で着火しようか?
また、着火後の焚き付けには何を使うか?
火を大きなエネルギーと変化させる※着火剤(着火材)を使うか?などを考慮しながら火口の種類も変えます。
火口からの火を細い枝や、細い薪に燃え移らせる為に使用するためのエサ。火口よりも炎が大きく、燃焼時間が長いもの。焚き付けと言われることも。
代表的な着火剤(着火材)
- ワセリンを含ませたコットンボール
- リップクリーム
- 白樺の皮
- マツヤニ
- ※フェザースティック
など
ナイフで木を細かく薄く削ったもの。
火口から炎を受け取りやすく、良く燃える焚き付けとなる
上手に薄く軽いカールをたくさん作ることが出来れば、そこに火花を散らして着火することもできる
ワセリンを含ませたコットン、上手に作ったフェザースティックなどは、火口と焚き付けを兼業する働きを持つほどパワフルです。
6:※火種を選ぶ
※火種、※ファイヤースターターとも呼ばれます。
火を起こす為の一番最初の素にする火のこと
着火の起点となるものの総称
ブッシュクラフト的に、何を選ぶか「ここが一番おもしろい!」のではないでしょうか?
- ライター
- マッチ
- メタルマッチ
- 火打石
- 摩擦熱(弓錐式、錐もみ式)
- 太陽光(ルーペ、ペットボトル)
などなど。
ライターやマッチを使うなら、火口は必要無かったり
難しい着火方法になるなら、もっとアイテムが必要になったり
楽な方が良いとか
難しいからこそ楽しいとか
色々な考え方があると思いますが「あれが無いなら付けられない!」ということなく、バックアップ的に何種もの着火ができる自分を目指したいところです。
まずは、どれから試してみましょうか?
(`・∀・´)ノ
初心者がきちんと火起こしする為に
火起こしの事前準備(流れのイメージ)はつきましたか?
上記で説明してきた準備は逆算となります。
火起こしは段取りが命ですので、着火後に炎を育てるための事前準備をあえて逆算でお伝えしました。
実際に火起こしする際の手順は
1:着火方法を決める
どんなファイヤースターターを選びますか?
現地のフィールドでしか手に入らないもので挑みますか?
より原始的な方法で火起こしに挑戦してみますか?
2:火口を用意する
火口にはどれを使いますか?(火種と相性の良い火口はどれでしょう?)
3:焚き付け準備
枝や薪に炎が燃え移るほど、熱エネルギーを発する焚き付け(着火材)が準備できていますか?
4:燃料素材の整頓
薪や枯れ枝は太さ順に整頓され、細い順にくべられる様に並べていますか?
十分な量が確保されていますか?
この順番で行っていきます。
小さな火から大きく育っていく炎を目指して、自分で火起こししてみましょう。
火起こしの方法はひとつではないからこそ、工夫をする楽しみがあります。
簡単ではないからこそ挑む楽しみがあります。
経験値を積んで、レベルUPの楽しみがあります。
焚き火は
暖を取って体温の低下を防ぎ、汲んできた水を煮沸させて飲み水にし、料理をし、暗闇を照らす明かりとなり、そして見ているとなんだか癒されます。
万が一の災害時や、遭難時にのろしをあげるなんていう使い方をすることがあるかもしれません。
火を起こす技術があると
命を繋ぐことができる
火起こしの技術で
ちょっと誇れる自分になれる
そんな気もします( *´艸`)
次の
Natural Quest31日目は、初心者でも簡単に焚き火を楽しめるソロストーブ(師匠の正しい着火法など)についてです。
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